Bistro RIKYUさんの昆虫食イベントへ行ってきた!https://bistrorikyu.business.site/
オーナーさんとは前からTwitterで繋がっていて、ずっと自分のお店を持ちたいと言っていたから、オープン時は本当にうれしかったなあ!
今回は、姿の「ある」コースと「ない」コースを選べたので、「ある」コースを選択。
今まで材料の一部に虫を使用してます的昆虫食は食べたことがあったのだけど、虫そのものがどんな味がするのか興味があった。昆虫食初心者だが果たして美味しく食事ができるのか!
メニューはこんな感じ。
ビストロというだけあって(?)お酒に合いそうなメニューだ…と思っていたら、お隣の席の方からワインを頂いてしまった。ありがとうございます。
あとで名刺交換したら、イエバエの幼虫の生産会社の偉い人だった…ワアオ!!
アミューズ
- 蚕とクリームチーズの白味噌マリネ
1品目は軽いジャブといったところ。これはカイコのサナギらしい。
姿がムシムシしていなくてなんの抵抗もない!ソクソクした食感とナッツ的香ばしさが合ってチーズに合うなあ。そしてワインにも合う。これでお酒に強かったらなあ。
オードブル
- 蜂の子と白レバーのブリュレ
2品目、ブリュレ!ブリュレってプリンみたいなお菓子のイメージだったけど、レバーのブリュレなんてあるんだ。
昆虫食の代表的な蜂の子!実は食べるのは初めて。こんがり焼けたスズメバチの幼虫の顔をマジマジ観察してからいただいた。かわいいね。
一口嚙み締めた時にプシッとした感覚がありちょっとブルッと来た。だが飲んでいたため、悪寒なのか酔っ払ったのかよくわからない。2匹目は難なく食べられたのできっと気のせい。レバーの滑らかなやつと味が良くマッチして美味。
でも個人的にデカめのいもむしを食うのは、少し苦手なのかもしれないと思った。(小声)
- サゴワームのフリッタータ トゲアリのオーロラソース
3品目、第一印象は「ウワアアアなんかいるーーー!」
しかもメニュー名にセミが入ってないんかい!こんなに目立つのに(笑)
サゴワームのフリッタータ…一字一句わからなかったが、サゴワームはゾウムシの幼虫で、フリッタータはイタリアの卵焼きですって。これめちゃくちゃおいしい!もともとサゴワームは美味しいことで有名で普通に食べられてるらしいね。
姿がないからどの味がサゴワームなのかイマイチ不明だったが、ホックリとした甘みを感じたきっとこれがサゴワーム味。
あとこのソースのトゲアリが意外にもすごくいい。イイ感じの苦みがありいい仕事をしている。(蟻酸の味らしい)プチプチパリパリした食感が面白いし、アリは結構食材として優秀なんじゃないかなー!
そして気になるセミ、外骨格がしっかりしてそうなイメージだったので可食部少なくないか?と思っていたが難なく丸ごと食べられた。でも結構癖強めだったなーーー虫味に加えてなんとなく樹皮のような風味?人に食われる用に品種改良したらすごく旨くなりそう。
- 国産小麦の自家製フォカッチャ
途中配られたパンは普通のパン。美味しくて3つも食べてしまった。(だっておかわりしていいって言ったから…)
スープ
- 3種のカメムシとココナッツのグリーンカレースープ
なんか浮いているッ!
「パクチーってカメムシの匂いってよく言われるから、カメムシってグリーンカレーに使えるんじゃね?」ってこと?なんつう狂人的な発想。嫌いじゃないぜそのファイティングスピリッツ。個人的に一番センスが光ってた一品!
3種のカメムシとは
リュウガンカメムシ、ホオズキカメムシ、キマダラカメムシ
の3種だそう。味はしっかりスパイシーで辛味がある。後味がフルーティーで清涼感!
きっとハーブもたくさん使われているんだろうから、どれがカメムシなのかはイマイチわからない…。が、いろんな食材が協力し合って調和するのが料理だから、これが理想の形なのかもしれない。
浮かんでいるカメムシを食べると、うん、最初の蚕の蛹で感じたのと似た風味。なるほどこれが“基本の虫の味”なんだなと学ぶ。戦いの中で確実に成長している自分。
魚料理
- 炙り太刀魚とタガメ香るジュレ ホワイトバルサミコとビーツのソース
わあキラキラで綺麗~~。
繁殖期のタガメ♂のフェロモンは青リンゴのような香りがすると。そんな馬鹿な。騙されないぞ。
キラキラのジュレを食べてみると、おお~~マジで青リンゴだ…‼爽やかな酸味と香りが青魚に合う~。パクチーとの相性も良いが、この段階ではもう口の中の風味がパクチーなのかカメムシなのかタガメなのかよくわからなくなっている。
上に乗っているタガメの塩漬けは丸ごと食べられるそうだが、外骨格が硬すぎて断念。でもまあ無理すればいけなくもないかな~程度の硬さではあった。(アジの開きの背骨くらいの難易度)
丁寧に背中に切れ目を入れてくれていたので、そこから身をほじっていく~
味は…青リンゴ味のツナ!すんごいタガメ!!すんごい!ばちこりフェロモン!!!口の中にムンムンの雄の香り!!タガメのオスが頑張ってメスを呼ぶためのフェロモンを、いい匂いだ美味い美味いって人間が食ってるの、得も言われぬ狂気があってうまく言えないけどすごく興奮するな。
タイでは養殖され普通に食されているというのも納得のうまさ。(日本では絶滅危惧種)何気に都会育ちの筆者、間近でタガメを見るのは初なのでマジマジと見て遊んでしまった。もし子供だったら家まで握りしめていたと思う。(いい大人なのですんなり下げてもらったよ。)
肉料理
- 蝦夷鹿トコオロギのハンバーグ 赤ワインとマゴットのソース ミズアブとサツマイモのマッシュポテト添え
上に乗っているのは、ヨーロッパイエコオロギとフタホシコオロギ。イエコとフタホシて、わいはレオパか何かか?食べ比べてみた結果、フタホシの方が好み。今度からトカゲの餌はフタホシにしようかな。
このコオロギはアーモンドを食べて育っているから香ばしくてうまいらしい。たしかにめちゃくちゃおいしい!爬虫類飼育のためにコオロギストックしていると、すぐ臭くなるしうるさいし死ぬしと何かとマイナスイメージが強かったがこんなに美味しいなんてーーー
鹿肉も美味しかった!赤ワインのソースもよい味、マゴットとはイエバエの幼虫。要するにうじ虫なわけだがソースになってしまえばよくわからない。調べたら「ちりめんマゴット」なるちりめんじゃこ的なやつもあるらしい。おいしそう。
ここまでくるとソースにうじ虫が入っていようが、ポテトに虫が刺さっていようが何とも思わなくなってくる。
デザート
- 蚕とグラッパ香るティラミス
- コオロギアイス シルク煎餅添え
- サクラケムシ風味の梅酒ゼリー
三つもある!!
アイスは溶けるから先に食べたけど、コオロギがナッツのような風味でめちゃうまい!!こんなんナッツトゥーユーじゃん。サーティーワンアイスクリームの裏メニューとして存在できる。
ティラミスは甘さ控えめでおいし~!蚕が入っているそうだが、ティラミスってドロドロメチャメチャした食べ物だからかよくわからい。
サクラケムシのゼリーは桜のいい香りがして、梅酒のゼリーとイイ感じ!サクラケムシは、モンクロシャチホコの幼虫のこと。桜の葉を食べていると体も桜風味になるんだ!
なにか上に乗っているなと思いよく見てみると…
モンクロシャチホコの顔面が。なんという変わり果てた姿に……
こいつは毛虫を梅酒で煮出したなれ果てだそう。味はよくわからなかったが、いもむしを食っているということに満足感と興奮を得たのでヨシ!
物販
食事の他にも、いろんなグッズが買える。私は漁網のエコたわしを購入。めちゃくちゃ頑丈でほぼ永久に使えるらしい。鉄板のこびりつきとかによさそう。
タガメサイダーなんかは、いいお土産になるんじゃないかしら。
まとめ
コース料理をいただいた全体的な感想は、すごく美味しかった!
オーナーの角田さんや一緒に食事をした方と色々お話もさせてもらって楽しかった。
角田さんは昆虫食がもっと普通の食事みたいに広まってほしい、食事の楽しみの選択肢として昆虫食があってほしい、といったことをおっしゃってたけれど、まだそれは時間はかかりそうだよね…というのが正直な感想。
というのも、昆虫食ってどうしても「面白いから食べてみたい」って類の食べ物で、リピーターが少ないのよね。たしかに、食べてみたい!って気持ちはあるけど、「あーー今日の晩ご飯めっちゃ虫食いたいなー!もう虫のおくちになっちゃった」みたいな気持ちにならなくない?
それに、全人類が私みたいな虫が大好きで、虫を食うこと自体に興奮を覚える人種なわけじゃない。だから例えばサクラケムシのゼリーなんかは、わざわざ虫使わなくても、桜の花とか葉を使えばいいんじゃないの?ってなる。(私はいもむしのエキスゼリーがいいんだけど。)
でもそんな中でも、アリ、サゴワーム、マゴット、コオロギらは美味しい、しかも虫にしか出せない味を感じたからこのあたりならメジャーデビューいけるんじゃないか?日本人って、美味しかったらグロかろうと毒があろうと頑張って食う民族じゃん?タコとかナマコとか、コンニャクとか。ハチミツだって蜂のゲロみたいなもんだし。
まあどうしても虫が無理って人も少なくないから、そういう人たちに無理させたくないしね。むしろ虫を嫌う気持ちは人間にとって当たり前のものなんだと思ってる。(虫は不衛生な場所に湧きがちだから、虫を避ける=細菌や感染症を避けるために備わった本能なんだと思う。)
だからまあ、無理に食えとは言わずに、昆虫食扱ってるけど清潔だよ~ってことがうまく伝えられれば上等なんじゃないのかな!虫調理したキッチンで作った料理食べたくない!って人もいそうだからね。
まだまだ開拓途中の虫ジャンルに挑む人達はカッコいいし、そういう人の力にもなりたいから私もいろんな形で頑張っています!
とてもいい経験ができました!Bistro RIKYUさん、お話ししてくださった皆さん、ありがとうございました!!
Bistro RIKYU 〒251-0055 神奈川県藤沢市南藤沢7−10 グランドール藤沢 2F 0466-47-6817Error 404 (Not Found)!!1
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